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獣医師 川口

セミナーに参加しました


上野で開催された学術セミナーに参加しました。Hyper Joint Seminar 主催の消化器外科ガイドラインシリーズ、今回のテーマは「会陰と肛門の疾患」です。講師は全国各地で難易度の高い依頼手術を請け負っている中島尚志先生です。

 お尻周囲の筋肉が弱くなり、形成されてしまった隙間から腹腔内臓器が外に出てきてしまう病気があります。「会陰ヘルニア」という疾患です。やがて便秘やしぶりを発症し、重症化すると排尿障害や腸の壊死を併発して命に関わります。

 会陰ヘルニアは進行する疾患です。お薬の治療や、定期的に便を出してあげる処置では完治することはありません。唯一完治が見込める方法は手術です。

 会陰ヘルニアの手術には様々な方法が存在します。この理由は、手術をしても再発してしまうことがあるためです。「どのような手術方法がより再発しないのか?」という研究がされた結果、複数の手術手技が提唱されています。

 今回のセミナーでは、症例の状態(筋肉の消失具合や脆弱性、ヘルニア孔の大きさ、他の併発疾患の有無、直腸の筋層消失の有無など)をしっかりと評価したうえで、その子に合わせた会陰ヘルニア整復法を選ぶことについて、詳細にご講演いただきました。

 明日以降の診療に役立て、会陰ヘルニアにお困りの患者様・ご家族のお力になれるよう努めたいと思います。

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